Gardenがーでん

ひとりの主婦の小さな世界 

さいならおっちゃん! 向かいの〇〇荘 解体の話

調子わりいいいいいいい!

向かいの建物の解体が、かなり精神にキてる。

どがらがしゃー!ばりん!べりん!

私の寝ている部屋もぶるんぶるん揺れる。

 

向かいと言っても、正直その建物とは結構くっついていて

1メートルくらいの幅なのだ。

 

壊した所からなぜか被いを取っているので、

今玄関開けると

ほこりぶわー!

喘息でるわ!!

そして今までは建物で遮ってくれていた西日が

ぴかー!!

エアコンのない台所が更に灼熱!

ああ。

健康で仕事に出ていたら、

「まあこんなに壊れたのね。おほほほ」

なんて仕事帰りにみていた事だろう……

 

にしても、今時まだあるんやなあ的な古~い建物やった。

腐った木のにおいが充満している。

20年ほどここに住んでいるが、その建物〇〇荘の住人の顔を認識したことがない。

 

しかし、うちの玄関と〇〇荘の部屋の窓が向かい合わせという事もあり

住人の人の影をみたり、声を聞いたりはしていた。

 

女性の声は滅多に聞こえない。一人暮らしの男性が一部屋ずつ使っているようであった。

何年も前に聞いた話では、某新聞屋の配達員さんが住んでいると聞いた。

 

毎朝、向かいから聞こえる

「おえっ!かああー!ぺっ!」

の声。

きたねーなんて思っていたら、いつの間にか自分も時々

「おえっ」なんて言うようになってしまった。ww

 

そして時折、向かいの2部屋向こうくらいから聞こえる

酔っ払って大声でくだをまく、おっちゃんの声。

何を言ってるのか解読できた事は1度もない。

昔は女の人がなだめる声もしていたが、

最近は独り言になっていたように思う。

 

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私が新聞を取らなくなって何年たったのかしらん。

どんどん勧誘にくるので、重なったりしてもキャンセルできなかったり、

激務で家にあまりいないので新聞を読む暇などなくなったりで

スパッと止めた。

 

そんな人も増えていたんだろうな。だんだんお向かいの声が少なく、

小さくなってきていたようにも感じる。

 

異変はある日突然やってきた。

玄関を開けると向かいの、「おえっ!」のおっちゃんの部屋の窓が全開になっていた。

え?

こちらに気を遣ってか、窓が全開になっていることは1度も見たことがなかったので

驚きました。

 

覗いてみると、6畳1間くらいの部屋の中が見えた。

押入れが開けっ放しになっていて、

下の段に何か黒い布の塊のような物がありましたが

 それ以外は何にもなかった。

 

その窓は土砂降りが振ろうがなんだろうがずっと開けっ放し。

正直、孤独死でもしてはったんかと思った。

だから開けっ放し?

黒い布の塊は気になったが、何故だか気持ち悪い感じはなかった。

 

気がつくとその隣、その隣も順に窓が開けっ放しになった。

 

ああもうみんな出て行ったんだなあ。

 

ポストに大家さんからお知らせの紙が入っていた。

 

裏〇〇荘の取り壊し工事が入るとのこと

 

おっちゃんたち、どこ行ったんやろ。

もっとよい部屋にいけたんやろか。

新聞のこと考えたら景気の良い話ではないから

どうなってるんやろか。

 

顔も知らないおっちゃんたちのこと考えながら

壊れて中身が丸見えの〇〇荘をみる。

 

 

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