Gardenがーでん

ひとりの主婦の小さな世界 

物の価値はその人だけの物と感じた日

義父が亡くなり義母が施設に入って無人になった借家を整理しなくてはいけない。

 

昨日、業者に見積もりに来て貰った。

 

旦那は家に価値がある物がたくさんあると信じていたので色々聞いていた。

 

ピアノ、義母の着物、義父の衣類、電化製品、本、記念硬貨、置物の数々…

ほとんどが無価値と判断された。

 

価値の分からない置物がたくさんあるのだが、「土産物」との評価だった。

息子たちには有名な芸術家のものだと知らせてあった彫刻と絵画も

旦那や義弟が覚えている名前で検索しても一向に見つからない。

 

 

きっと欲しい人がいたら、価値があるんだろうなあと思う。

それをマッチングするのは中々大変なことだ。

 

それと時代が変化することで、価値がなくなってきたりする物もある。

 

 

そう思うと、価値があると思ってしまってるものは、時折価値を確かめておいた方がよいなあと思った。

 

 

とにかく自分のことは自分で終わなくてはいけないと強く思う。

 

 

そんな中、まだ見ていないタンスから「ママの宝物」という小箱を見つけた。

中には旦那や義弟が幼い頃に書いた母への手紙や手作りの人形や貝殻などが入っていた。

「お母さんの気持ち」がつまっていた。

 

 

これを見たら旦那たちはどう思うだろう…

泣いて義母の元へ飛んでいってしまうのだろうか。。

 

 

 

少し不安になりながら旦那に見せる。

「懐かしいなあ…」と笑ってみている。それだけ?私に遠慮して笑うだけにしている?

 

 

 

義母の元に持って行ってあげたいと言ったが、あまり乗り気ではない。

「そんなのいらないわ」と言われるのが怖いのだろう。

 

先日いつも使っていたタオルを持っていくと、「いらない」と言われてショックだったらしい。

 

 

旦那の幼児の頃の写真も出てきた。

すごくかわいい。

1歳か2歳のだんな。。

 

思い切り愛されて育ったんだなあと再確認する。

 

義弟のへその緒と母子手帳も出てきた。

旦那のは義母から

「お嫁ちゃんに渡そうと思ってたの」と言われて私が受け取った。

 

 

義弟に持ち帰るようにLINEする。

 

 

21時を回った頃に旦那は近所の幼馴染と飲みに行ってしまった。

 

帰ってきて聞けば、幼馴染の母も認知症になり、嫁が弱っているらしい。

だから彼は自分の趣味を一切辞めてしまったと聞いたようだ。

 

 

それを聞いて旦那はどう思ったのだろう。

自営業でもともと同居だったし、家もあるので旦那とは色々違うが

自分もその選択肢があったなあと後悔しているかなあ。

 

 

次の日、義弟も家に来た。

 

 

男2人は「懐かしいなあ~」といいながら色々見ていた。

 

 

 

「とうとうこの家なくなると思ったら感慨深いわ」と義弟が言った。

ドライな義弟がとうとう本音をこぼした。

 

 

やはり2人はやせ我慢をしているのだ。

 

本当はいやなのだ。

 

 

 

 

でも、今の母親を嫁に任せてしまうのは出来ないと思っているのだ。

 

 

自分の家族を必死で守ろうとしているのだ。

 

 

 

 

ごめんなさい。という言葉も頭にめぐる。めぐる。めぐる。

 

 

 

 

私たちは、私たちの始末をしなくてはいけない。

もうはじめなくてはいけない。

 

 

絶対に娘たちにさせてはいけない。

 

 

自分の生きてきた証拠の品なんて少なくてよい。

残すものは、娘たちにとって宝物になるものだけでいいのだ。

 

 


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