Gardenがーでん

ひとりの主婦の小さな世界 

もはや慎吾ちゃんはどこにもいなかった「凪待ち」

「慎吾ちゃん…」とつぶやくと

「お母さんの鳴き声が聞こえる」と娘に言われるairです。

 

 

そんな私なので、もちろん行きましたよ。慎吾ちゃん主演映画「凪待ち」

nagimachi.com

仕事終わりに映画館に飛び込みましたよ!

 

 

この映画はある意味観るのが怖かったんです。

理由のひとつは白石和彌監督作品であること。

このブログにも書きましたが…

 

www.majoranaair.com

 白石監督の「凶悪」という凶悪な作品を観て、いまだに思い出すと気分が悪くなるんです~(´;ω;`)ウゥゥ

 

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同じ監督でも こちらはすごく好きなんだけど…

 

 

 

それともうひとつの理由はとある朝の情報番組で聞いた彼のインタビューだ。

 

慎吾ちゃんはこの映画ではギャンブル依存症ですぐにカッとなってあばれちゃうような男を演じている。

 


映画『凪待ち』予告(30秒)

 

私たちの知る香取慎吾ではない。無茶怖い。

映画を観た人からは凄い演技だと評判だ。

 

でもインタビューでトミーズ雅さんが、自分の中にもあの部分があるでしょ?と聞いたら彼は「そうだ」と答えたのだ。

 

この時は複雑な気持ちだった。

「え~やだあ~そんなこと言わないで~」という自分勝手な気持ちや

「いつも私たちが求める顔を見せ続けてくれてありがとう…感謝しかない…」

なんて気持ちが巻き起こり、まだまだ計り知れない香取慎吾について少々混乱しました。

 

 

そんなこんなの不安をかかえつつ私は映画館に飛び込んだのであった。

 

 

映画が始まると緊張感がびやーっとあがった。

意味もなくこわいこわいこわい!👈(別に怖いシーンではない。もはや「凶悪」のPTSD!)

そしてスクリーンに慎吾ちゃんのアップが映し出された。

息が止まり、体が硬直した。

 

 

誰だ、、これは、、、、

あれ?慎吾ちゃんだよね…

いや…

ちがう。

この俳優さんはだれ?

 

 

あまりの変貌に思考が止まった。

この人は香取慎吾ではない。

 

そう確信し始めた頃、あの鼻にかかった甘い声が聞こえてきた。

え?声は慎吾ちゃんなんだけど????

またまた混乱。

 

 

しかし見続けているとだんだんそんな事は忘れてくる。

もう私は香取慎吾を観に来た人ではなくなっていた。

この一つの物語を観に来た人になっていた。

 

 

この映画の主人公「郁男」はどうしようもないロクデナシ。

息をするように水を飲むようにギャンブルをしている。

その金には手を出さないやろ~というような金まで、ただの紙きれかのごとく使ってしまう。

大切な人が亡くなってしまった後にさえ変わらない。本当のダメ人間。

その素行の悪さからあらぬ疑いもかけられ状況はドンドン悪くなっていく。

 

 

祭で夜店が並ぶ参道を大きな声で怒鳴りながら歩くシーンは本当に怖くて、絶対に近寄りたくないしその場を遠く離れたい衝動にかられた。

あんな体の大きな男がうなりながら歩いているって恐怖しかない。

 

 

普通ならここら辺から良いことがおこって主人公が救われて明るい未来が見えて来る時間になってもそうはならない。

 

 

小さな兆しがミリ単位で進んでいく感覚。

あまりのミリ感覚でもどかしいくらいだ。

 

話の舞台は石巻市

震災を乗り越えてきた人達も描かれている。

 

 

真っ暗な空が少し明るくなってきた。でもまだ灰色である。

みたいなラストシーン。

 少しずつ少しずつ見えて来る光(兆し)が主人公と復興にかぶる。

 

 

そんな感覚だった。

 

 

観終わった後

この映画には香取慎吾は出ていなかったと思った。

あの人は「木野本郁男」という男なんだ。と確信した。

 

 

 

確信したからあまり言いたくはないのだが香取慎吾はそう思わせることができる俳優であり、白石監督もそう見せることができる監督なんだと思う。

 ある意味、香取慎吾というフィルターが無くなった事により思い切り物語に入れた。

 

 

ただね…「凶悪」が頭を離れない私からしたら、物語の核心部分が最初から読めるというか、そう思わざるを得なくなってしまったが非常に残念。

これはちょっとでもしゃべると壮大なネタバレになるので言えないが、わかる人は「だよね~」って言ってくれると思う。

 

 

映画を観終わった後もしばらく緊張が続いて体が固まっていた。

もう一度見ると少しは緊張しなくて済むだろうか。

 

でももう一度みても「木野本郁男」以外何物でもない男に会うのだろうと思う。

これは香取慎吾の映画ではなく「木野本郁男」さんの物語なのである。

 

 

 

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