義弟は私と同い年だ。
ハンサムなのにずっと独身であった。
しかし数年前に16歳年下の子と付き合い始めた。
既に2人の連れ子があり、義弟との子もできた。
彼女は当時パニック障害を抱えていたし、激情型の人で
とにかく付き合いが大変だった。
籍を入れるまですったもんだして義弟もよく頑張ったと思う。
でも旦那の親に対しては私なんかより数億倍優しく手厚くしてくれた。
だが、お義母さんは既に認知症が出始めた頃で彼女の事を中々認知しない。
いつ行っても彼女を「airちゃん。airちゃん。」と呼ぶらしく、
それがかなり辛かったらしい。
過去に認知症の介護経験があった事もあり、早くからお義母さんのケアについて
訴えてくれていたが、のん気な旦那と義弟はなかなか事を進めない。
痺れを切らせた嫁さんはキレてしばらく付き合いが断絶していた事もある。
正直、あまりにも激情的なこの娘に私も閉口していた。
何を提案しても反発する義両親。
どうもこうも行かなくなり、私もしばらくは何もしなかった。
ところが昨年あたりから義父が動けなくなってきて
旦那は両親のワガママを全て受け入れて言う事を聞いて行動した。
それを見た義弟の嫁さんは見直してくれたようだ。笑
今回もとにかく、こう言う事に詳しすぎるくらいの嫁さんに知識を
いただき、皆でザッと動いている。
昨日お義父さんの検査結果を聞く時も義弟は呆然として声も発さない。
お嫁さんが喋ってくれて話しが進んだ。
おまけに涙を流して先生の話を聞いていたので、最後に先生から同意のサインをしてくださいと彼女に紙を差し出されたくらいだ。←オイ!義弟!
お義母さんは、さすがにお義父さんがもう目覚める事はないとわかっているようだ。
「パパはどこ?」から
「パパは天国に行っちゃったの?」に変わった。
でも、記憶の退行が激しい。
その上、生活の中で出来ていたことが出来なくなってきた。
多分、熱い、冷たいもわからない。
香りで癒してあげようとアロマオイルを嗅がせてあげた。
馴染みのある柚子やヒノキを試したが、
「変なにおいね!」ときた。
腐ったようなご飯を食べていたので、多分ニオイももうわからないのであろう。
昨日、義弟の嫁さんと話していてようやくわかったことがある。
私達は似すぎているのだ。
ある意味彼女の方がしっかりはしているが、
感情面がソックリなのだ。
だから苦手なのだ。
合わせ鏡だから。
でも真剣に動いてくれていて、本当に助かっている。
彼女と一緒に乗り越えよう。
お嫁ちゃんからもらったシール。
私がコワイと思ってる目が笑ってないシリーズ。笑