どこかでこの漫画の1巻発売の記事を見た。
直ぐに買おうと思って書店に急いだ。
娘も私も大好きなナンセンス漫画「坂本ですが?」の作者、佐野菜見さんの新作だ。
「ぼくたちはふたりでひとり」
このコピーと絵を見て直ぐに私はアゴタ・クリストフの
「悪童日記」を思い出した。
「悪童日記」は戦時下を生きる双子の物語で彼らの日記という形式で展開される。
感情は全く表さず淡々とあった出来事のみを書き綴っています。
あまりの淡々さに悲惨なシーンやグロいシーンも普通に受け入れてしまいました。(⊙ロ⊙)
物語の中では2人の名前は出てきません。
常に「ぼくら」と表されていて、読んでいるともしかしたら双子ではなく1人かもしれないという疑念が湧いて来ます。
続編の「ふたりの証拠」「第三の嘘」を読むと何が真実なのかわからなくなって大混乱しますが、それが魅力でもあるんですよね。
何度も何度も読み返す傑作です。
映画も観ました。映像でみると強烈でした。が、、素晴らしかったです。双子が美しい✨
この雰囲気と「ミギとダリ」似てる…でしょ?
さて「ミギとダリ」の舞台は神戸の架空の村。とても日本ぽくない景色です。
ある日子どものいない老夫婦の所に1人の男の子がもらわれてきます。
彼の名は秘鳥(ひとり)。
実は彼は双子!2人で1人を演じているのです。
夫婦にばれないように暮らす様は、この漫画家さんらしくコミカルで不気味。
食事中に入れ代わる2人。
わからないのか??老夫婦!!!?笑
父親の夢は息子を肩車すること。
しかし歳がいっている為に難しい。
その父の夢をかなえるために双子がとった行動!!!!
パッと見こわいけど。笑
双子は自分達以外の人間を信用している様子はなく、常に疑いをもって行動しています。
この夫婦の優しい心にほだされそうになりますが、、、、
実は彼らには恐るべき目的があり、そのために子どもらしく人間らしい心を押し殺しているんです。
2人の淡々とした会話や人を信じていない所が「悪童日記」と重なります。
1巻で2人の目的はわかるのですが、なぜ(秘鳥)1人を演じているのかは明らかにされていません。
わあああああ
続き気になる~!!!!!!
佐野さんの漫画だから、あんなに陰惨にはならないハズ…
しかし「悪童日記」ファンにはあの乾いた淡々としたニオイも感じさせて欲しい所です。
これからも期待!!!
おまけ。
air「何でミギとダリなんかなあ?」
娘「は?お母さんわかんないの???右と左じゃん!!!!」
air「………。」
全く持って気がつかなかったairでした。。。。。
※2巻のお話はコチラ(追記2018.10)