Gardenがーでん

ひとりの主婦の小さな世界 

疾走感がたまらない「マイ・ブロークン・マリコ」

Twitterか何かで見つけた話題になっている漫画。

「マイ・ブロークン・マリコ

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少しばかりヘビーな内容をにおわせていたので読むのを躊躇していた。

 

ヘビーなストーリーの作品は私の中では2種類あなる。

1つは陰湿でいかなる方法でも救いがないもの。

1つはベビーな中でも熱いエネルギーを感じるもの。

 

前者か後者かでまるで違う。

私にとって後者の主たるものが「コインロッカーベイビーズ」だ。

明るくもなく健全でも安全でもないが爽快感がある。

 

キョーレツに人を惹きつける絵柄と親友の骨を持って旅に出る主人公という設定。この2つの印象で、これはきっと後者のはずだ!と信じて本を購入した。

 

 

読みました。

当たりです。。。後者も後者大後者でありました!

 

まー。

このマンガを一言で現すなら「とてつもない疾走感」ですな!

あ、ゆうまに終わるくらいの疾走感ですわ。

 

熱いエネルギーの塊である主人公シイノが凄い勢いで走りぬける物語。

 

 

お話はTVニュースで親友の死を知ったシイノ。親友のマリコは父親に虐待されながら育った。彼女になにもしてあげられなかった後悔がこみ上げたシイノは最後にしてあげられることを思いつき大きな覚悟をする。

 

 

この国では虐待はされ損だ。

加害者は重い罪には問われない。その後の人生も普通に普通に生きていく。

された方はどうだ。生きにくさを背負って息も絶え絶えになんとかくらしていくか、、、マリコのように死んでしまう人もいるだろう。

 

だからマリコの父親に刃を向けて啖呵をきってマリコの骨をかっさらっていくシイノは死ぬほどカッコイイ。

 

父親の娘に対する執着が暴力という形になっていたこと、そしてそんな男でも支える人がいるというくやしい現実。

それが私たち読者の悔しい気持ちをシイノが一緒にかっさらって走ってくれるのだ。

 

なんと言っても胸をすくのはラスト近く、シイノとマリコが2人で成し遂げた復讐のシーンだ。これは私が強くそう感じただけなんだけど。。

やってやった!!マリコが生きている時にできなかった抗いを今やってやったんや!!と思って私は泣いてしまった。

 

この物語になぜ惹きつけられるか。

それはシイノが私たちがやりたくてもやれない事をやってくれるからだ。

私たちは妄想の中でしか出来ないこと。

 

この漫画は暗いお話ではない。

爽快感溢れるロードムービーだ。

 

ぜひ映像で観たいが、皆が納得するシイノ役は難しいだろうな。

それが成功を左右するだろうから。

 

 

 

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