大好きな二階堂ふみちゃん。
ふみちゃんはいつ見てもキュートなのだが、ことさらに可愛い。
この映画で、最初出てきた時に「うる星やつら」のラムちゃんかと思った♪
ぴよんぴょん跳ねて動くたびに音がする。
(ここはあえてタラちゃんではなくラムちゃんで!)
私、彼女が金魚なのかもしれない、、という情報以外は何も知らずに観始めたんです。
どうやら彼女と一緒に住んでいる(大杉漣)は小説家のようだ。
エロティクなシーンがあるが、どうも魚を擬人化したような言い回しで2人は話している…そんなやりとりに、人間なの?金魚なの?と悩んでしまう。
金魚の赤子ちゃんは小説家を「おじさま」と呼び、自分のことを「あたい」と言う。
はい。
この時点でたまらんですばい!ですよね!!!!
もうすでに大杉漣がうらやましい…
この老小説家にはどうやら寝たきりの奥さん?がいるようで時たま2人のいる部屋に声が聞こえてくる。
この声が現実にもどる合図のように度々現れる。
この他に死んでしまった昔の女で幽霊のゆり子さん(真木よう子)や
付き合っている若い女性やら、女の影がやたらある小説家。👈モテてる
話の中で小説家は生と死の世界を行ったり来たりしている。
お話の中で、芥川龍之介が出てくる。
とうに死んでしまった若い彼と話をしている。
※(芥川龍之介役の高良健吾…ずるい…あかんやろ…美術品やん…
永遠に見つめてしまうやん。)
話のなかで老小説家が「蜜のあわれ」という小説を発表した雑誌を見せて
金魚はこの小説のモデルであること、自分が愛した女性たちが1つになったような存在ともあかしていた。
そして「アレ?この小説家は実在の人物???」と気づく私👈遅!
後で知るが…「蜜のあわれ」は室生犀星の妄想小説…とのことだ。
(だからモテモテなんか!!!妄想彼女なんか!!!)
彼はこの世の儚さを憂いている。
その儚さに絶望している。
生きている時はエネルギッシュだったであろう
芥川龍之介やら萩原朔太郎も、儚く彼の前からいなくなったのだろう。
赤子が驚くべき早さで少女から大人の女になっていくのも、なんだか儚い。。
赤子が「そんなに儚いなら儚いも一緒にお墓に入ればいいじゃないの」と言い、情けない小説家を置いて出ていく。
ここでドン引きするほど泣きじゃくる大杉漣!(さすがやわ)
そして儚さ極まりないラスト!!
でも赤い火の玉が飛ぶというシーンがある。
それが彼女ではないかと思えるのだ。
私はそれを見て、儚さと同時に力強さも人にはあると思わされた。
大杉漣さんが、おじいちゃんだけど男っていうなんとも言えない雰囲気をかもしだしていて良い。
謎の金魚屋の永瀬正敏もあて書きだろうと思うくらいのはまりよう。
二階堂ふみちゃんの赤子は、オッサンなら「俺も欲しいイマジナリー彼女」だろう。
母親も昔の彼女も自分の娘まで投影された存在だから。私だって欲しい👈
室生犀星さんはどんな顔で儚さを抱いてお墓にはいったんだろう。
赤子ちゃんといる時のような笑顔だったらいいな。