キタ。
私の好みど真ん中の企画が!
幕末から昭和初期の退廃的、妖艶、奇怪、神秘的、不可思議な絵を集めた展示、、、、
こわいだけではなく「あやしい」がミソ。
幽霊(も含むが)とかより、人間がもつあやしさ(特に女性)は時にとんでもなく惹かれてしまうのが人の性。たまらぬ。。
もう、やほほほほーい!てな感じで行って参りました(^^♪
おおおおお!地下鉄の車内刷りで散々私を焦らしてきたあの絵にあえるうううう!
わくわく。
大阪歴史博物館さんよ、、
入口にいきなりグッズ売り場置くなんてよ、、、気になるやん!
イヤイヤ先に鑑賞鑑賞!チケットビリビリい!はいGOGOGO~♫
AU、、、、日曜日に来ると、、、、人がいっぱい、、、くそう。
なんて人に気をとられていると、、私の右手になにやら邪悪な気配がしましてね、、
ふと右を向くと、、、
ひ、、
ひいいいいいいいいいいいい!(楳図かずお風な声で)
そこには等身大のひな人形?いや三人官女みたいな人形が立っているではありませんか!
幕末から明治にかけて作られた「生人形」という本物の人間のような人形とのこと。
人形だけど、絶対魂が入ってると感じる威圧感、、、、
もし彼女に気に入られなかったら瞬殺されそうな、、、ヒイイ。
いやあ。これはマジこわい!怖すぎて直視できなかった~
あやしいの頂点がいきなり入口に立っておられます、、
日本の画家に影響を与えたミュシャやロセッティ等の見慣れた作品もありました。しかし全部お話するのは大変なので、私が気になって何度も後戻りをして観た絵を数点ご紹介させてください。
梶原緋沙子作 「老妓」
年老いた芸妓が櫛を持って鏡台の前に座っている。でも彼女は鏡を見ていない。その向こう側の何かを見据えてような目をしている。その瞳の強さと深さに強烈に惹かれた。阿部定さんの晩年の姿のように感じた。
岡本神草作 「口紅」
舞妓さんがろうそくの灯りの元で口紅をひいている絵なのですが、この人なんだか人ではないような感じがする。狐が化けているような、、彼女が着ている着物がとても美しく金がふんだんに使われている。私の目をひいたのがその白い手に握られた紅の入れ物。源氏香のもようが金で描かれていて色あいのせいかなぜか浮いて見えてそこだけ日本ぽくない感じがする。なんとも不思議な絵だ。
鏑木清方作 「刺青の女」
鏑木さんの描く女性はとにかく白い。だからといって白人的は白さとは違う。
雪のような肌。この絵は浴衣を片袖だけ脱いだ女性が手ぬぐいを銜えている様子が描かれている。足元に湯気が立つ桶があり、今から体を清めようとしているのか。美しい肌に浮かびあがる蝶と花の刺青。何が凄いってその肌の質感!なめらかで柔らかくてしっとりとしているのが手で触れたようにわかる。体温や湿度まで伝わるこの作品かなり長く見惚れてしまった。
お次は画家さんくくりでご紹介しますね。
甲斐庄楠音~!!!だだ~ん!!!
いやあ。あやしいゆうたら甲斐庄楠音でしょう。
彼の作品に初めて触れたのが「ぼっけえきょうてえ」という小説の表紙絵。
これな!
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この絵は「横櫛」というれっきとした名前があるのだが、もう私の中では「ぼっけえきょうてえ」でしかない。笑
この女性に好かれた男性は全てを諦めてくださいとしかいえないほどの怖い笑み、、
彼女が口を開いたが最後一気に一飲みにされてしまうだろうと言う所まで想像できる。
甲斐庄楠音さんの作品は多数京都国立近代美術館にあるので観に行った事がした。こんかいの展示でも観たことのある作品が並んでいました。
肉感的な「裸婦」(これも質感がすごい!)
めちゃ恐ろしい顔の花魁「春宵」(これは怖くて好きじゃない)
今回初めて観たのが「毛抜」という作品。
女性のような線の細い男性が、上半身をあらわにして毛抜きで髭を抜いている。
真っ白の肌と背景の真っ赤な虞美人草が余計に中性的な魅力を引き立てており、
絵を観る人の目を真っ直ぐ見ているようで自分が鏡になったように思わせる。
やはりあやしい甲斐庄楠音!!!
次は水島爾保布
谷崎潤一郎の「人魚の嘆き」の挿絵が展示されていました。
ビアズリー風の絵で、とても美しい線画だ。
飾りたい、、、身にまといたい、、、そんな図柄としても最高。。。
そして今回の展示会の最大の収穫!!!
神様仏様あやしい絵展様!この画家さんと出会わせてくれてありがとう!!!!!
感謝永遠に~というくらいの衝撃
橘小夢~~~!!!
いやあ、、地下鉄でも何度も見たこの坊さんがへび女にグルグル巻きにされている絵もかなりインパクトがありましたが、、、
私がこの展示会で一番釘付けになった作品が橘小夢の「水妖」
水底で人魚に蛇がぐるぐる巻きに巻き付いている。(へびグルグル好きだなあ)
しかしその人魚はあやしい顔で笑っている。海底でそんなにも巻き付かれているのに。
まるで自分の方がヘビを手玉にとっているかのような「うふふ、、」顔。
ヤバイ、、こいつただ者じゃねえぞ感。強い、、、しびれましたねえ~~~
かなりこの絵にはとりつかれました。絹地に描かれた掛け軸という形も心惹かれるところ。個人蔵とのこと。持ち主もきっととりつかれているのだろうな~
人も多くなってきたので後ろ髪ひかれながら会場を後にしてグッズ売り場に向かいます。
ああ、、、ずるい、、、欲しいのいっぱい、、、
何年振りだろう図録を買ったの。永遠に堪能したいと久しぶりに思った~
谷崎潤一郎の「人魚の嘆き」の復刻版があったがお金足りず、、、(後文庫本で買いました)
買ったのはこちら
図録、
橘小夢の本(感激)
人魚の嘆きうちわ
口紅と焔のインセンス
そしてそして「水妖」の一筆箋~~~~~~~
嬉しい、、私だいたい一番気にいった絵のグッズって無いのが常だったから、、、
ああ、、さすがあやしい絵展、、、、コアな人の好みわかってはる、、、、、
しかしこの絵のついたお手紙を出すのは人選ぶなあ。笑
既に大満足であるが、実はこの展示は前期と後期に分かれていて作品が少し入れ替わるのだ!!!!!!
これはいかなあきません。
今度は有休とっていくぜ、、、、、
夏休みだからそこまで空いてないやろけど、、、、、平日にいくぜ、、、、
入口右側に気をつけるぜ、、、
ただ、東京でしか展示しない作品あるんだよね~くやしい~
でも後期も楽しみ~