関西の小劇場に「ThE 2VS2」という劇団がある。
関西の大阪 演劇 2VS2(二対二) – ThE2VS2は 『演劇で飯を食う』という目標を掲げ 年間3~4回のペースで公演中
いや、もしかして皆さんがこのブログを読む頃には劇団があった。
と過去形になっているだろう。
何故ならたった今、彼らは解散公演中であるからだ。
リーダー、作演出、看板俳優、制作担当
たった4人の劇団。
その都度客演さんを呼んで4〜5人で公演をしていらっしゃった。
12年続けて来たそうだ。
衣装は必ず白シャツと黒ズボン。
舞台には5〜6個の白い四角い箱のみ。
それだけのシンプルな舞台上だが、毎回面白すぎてお腹が痛いくらい笑わせてくれた。
なので逆に実力のある俳優さんしか出られない劇団だったと思う。
面白いだけではなく、他の劇団さんが知ると目玉が飛び出すような事をしていた。
特に驚くのがパンフレットだ。
普通、他所では2000円くらいて売ってるよね。。みたいなパンフレットがそっと座席に置いてある。
え?みたいなクオリティの物が無料なのだ。
写真集や小冊子風だったりポスターだったり
組み立てたらロボットが出来る工作だったり
まあ、毎回毎回凄かった。
確かに、、こんなことばかりしていては儲からないであろう。。
申し訳なくなるくらいだ。
最後の公演で椅子に置かれていたのがこれである。
箱??
開けると思わず笑いがこみ上げた。
ビックリマンシールみたい。笑。シールじゃないけど。
メンバー紹介と演目がこんな風に!!!!笑
カンバッチまで入ってるし!!
ほんとに、、こんな事、、すみません。
そして小さい事だが、こうゆう公演の時は他劇団の公演チラシが椅子に置かれているのが常だ。
たいがい何十枚かを
まあこんなようにして置いてある。
しかし彼らは
ちゃんとビニール袋に入れてあまつさえ
糊つきのちゃんと封ができる仕様の物を使っている。
これ他のビニール袋より高いよ!
お客様がちゃんと持って帰りやすいように。
捨てる事なく他の劇団のチラシを見てもらえるようにとの配慮だ。
おまけに今回最前列の椅子には背もたれないからとリーダーがジュースを配りに来る始末!
す、す、す、すみませんー!(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
最後だけではなく
いつもこんな風なのだ。
私の中で伝説のおもてなしがある。
それはトイレだ。
彼らの公演の時、劇場のトイレが少し変化する。
トイレットペーパーが柔らかくなったり
フカフカスリッパが用意されていたりしている。
気づいていた人がどれだけいただろう。
私は無茶苦茶感動した。
これがおもてなしだと思った。
こんな事が出来る人達を他に見たことがない。
いや、
いないだろう。
有名俳優の舞台をよくする劇場がある。
でも私はここのトイレには絶対行きたくない。
無茶苦茶汚い。
ちゃんと掃除してる??と思った。
大きなホールだが、そんなもんなのだ。
そう、彼らとは人としての質が違うのだ。
人を大切に思う心意気が違う。
おもてなしとは
相手を大切に思うこと。
自己顕示欲を満たす為や金づるとして必要としていたら
いつか誰も振り向かなくなるだろう。
しかしだ。
彼らは解散する。演劇で食っていけなかったから。
(↑こんなにおもろくてもだ!!!!)
成功するのは本当に難しい世界なんだろう。
これだけの才能を持った人達が辞めてしまうのは勿体無い事きわまりない。
でもこれは現実であり、才能はあっても成功しない人も山ほどいるのかもしれない。
しかし私は思うのだ。
かれらは人としての魅力がたっぷりある。
人を思いやる事ができる。
相手の為に上っ面で接するような事はしないから
本気でぶつかって本当の同志を作って大きく羽ばたく彼らが見える。
そしてどうか
彼らのこの気持ちを継承する後輩達が増えていって欲しい。
彼らほどできなくても、少しでもこの思いを受け取り行動して欲しい。
相変わらず何もお返しのできない自分が大嫌いだけど
私は彼らの応援を止めないだろう。
本当にありがとうございました。
ずーっとファンです。