あの日、図書館に本を返しに行った帰りに100均に寄ろうと自転車を走らせていた。
前を通り過ぎた民家から大きな音でニュース速報の音が聞こえた。
家の外まで聞こえるなんて珍しい。よほど大音量なんだろうな。大変なニュースなら又携帯見ればよいや。と思って私は100均の店にたどり着く。
私が探し物を見つけてレジに向かっていたその時だ。
私の後ろにいた夫婦らしき2人の男性の方が言った。
「三浦春馬が死んだって!今ニュース速報に出てる!」
、、、
は?、、、、
んな訳ないやろ。
、、
普段ならジョークととるが、先ほど聞いたけたたましいニュース速報の音を思い出して身震いした。
嘘や。
ありえない。
、、、
事故、、、?
、、
嘘や
ウソや
頭がボーッとしてきた。
嘘やと呟きながらレジに並んだ。
買ってから店の外に出て携帯をみた。
本当だった。
その後コーヒーを買う為コンビニに寄った。
コーヒーと牛乳パックを手に取りレジに並ぶ。かなり待った。頭はボーッとしたまま。
私の番になり、「○○円です。」と言われた時初めて自分が買う予定の無いものをレジに持ってきていたことに気付いた。
取り替えてもらう労力はない。
そのままそれを買った。
踏切が開くのを待つ。
カンカンカンカン。
涙が出てきた。
家に帰ってから力なく倒れた。
体から力が奪われた。
こんなにまでショックを受けていることに私は驚いた。
親や祖母が亡くなった時だってこんなにならなかったのに。
確かにとてもとても好きな俳優さんだった。
見ているだけで幸せにしてくれる存在だった。
初めて彼を認識した14年前からずっと魅力され続けてきたから。
彼の訃報を知った時間から今まで色々な思いが駆け巡っている。
時を戻したい。誰かデロリアン持って来てくれ!!という非現実的な事も思った。
何故何故何故
何故
世界が変わってしまったような感覚だ。
生きるとか死ぬとかの意味や強さまで曖昧に感じる。
ヤバイ。
彼は娘と同い年。
そんな若い才能溢れる彼が、、
神様が私たちに与えてくれたような芸術品のような人なのに。。
私の感情はぐちゃぐちゃだ。
この1週間仕事をしていてもグルグル頭の中で彼の歌声がまわる。
涙がにじんでくる。
いけない、いけない、、集中…集中…の繰り返し。
有名人が哀しい亡くなり方をするたびに思う。
あの人が普通の一般人として生きていたら幸せに過ごせたのではないか。
その方が良かったんじゃないか。
今回もそう思った。
今回芸能界からもたくさんの方がコメントをされている。
皆さんも私たちファンと同じ気持ちだ。
驚くほど。
同僚にもファンにも同じ顔を見せてくれていたんだ。
本当の顔を知る人がかなり少なかったのだろうか。。。
そんな中、福山雅治さんのコメントにかなり救われた気持ちになった。
「彼が生きてきた証である映像作品や歌、これから公開される作品をどうぞ変わらずに、むしろ今まで以上に見てやってください。そして応援してください。彼の表現した作品を愛してください」
この言葉が少しずつ心に染み入ってきた。
だんだん。
私の考えは間違っていたなあ。
亡くなった有名人はその直前まで必死で物づくりをしていたんだ。
魂を削って。
彼ら彼女らの作品は大切な贈り物なんだ。
ああ
彼の残してくれた作品を愛し続ければ
それでいいのだ。
むしろそれしか出来ないのだ。
三浦春馬くんは天使のような人だった。
美しく、又は可愛く。
私たちを魅了してくれた。
彼はきっと神様が30年限定と決めて私たちを癒してくれる為に遣わした天使なんだ。
もう帰らなくてはいけなかったんだ。
きっとそうなんだ。
あなたが残してくれた宝物を精一杯愛していくね。
ありがとう。
ありがとうね、天使さん。