先日、いつも通っている内科に行くと診療時間前なのに既に人かいっぱいだった。
私の番号札は13番。
「冬やしまあ、しゃあない。」と、狭い座席にキュッと座る。
しばらくすると病院の入り口が開いてお父さんに連れられた3歳くらいの男の子が入ってきた。
「先生おはようございます!」
元気な声で思わず周りの顔がほころぶ。
ああ、インフルエンザの予防接種かあ、、と思っていると診療時間になった。
「○○く~ん」
「は~い!」
どうやら彼は予約で1番をとっていたようだ。お父さんとスタスタ診察室に入っていった。しばらくは明るい声で先生と話していたが…
「ひ、、、ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」
と悲痛な叫び声が聞こえてきた!
「まだ何もしてないよ~ほら先生何も持ってないわよ~」
ぎょええええええええええええええええええええええええ
看護婦さんたちの奮闘する声が聞こえる…
「大丈夫よ~ お父さんちょとこっち、、、」
ぎょあええええええええええええええええええええええええええええええええええわああああああああああああ
「ほら大丈夫大丈夫!」
いややあああ!いややあああああああ!注射いややあああああああああ!!!!!
「すぐ終わるから~」
おうちおうちかえるううううううううううううううううう
「… … …」
えぐっえぐっひっひっひっひ…
ぎょぎょええええええええええええええええええええええええええええええええ
どうええええええええええええええええええええええええええええええええ
そうこうしている間にどんどん患者が増えていく…
イスに座り切れなくて立っている人もいる…
ごうわるわあああああああああああああああああああああああああああああ
ぎょぎょぎょうえええええええええええええええええええええええええ
これは…なかなか帰れそうにないぞ…
声が全く聞こえないお父さん何をしているんだ。
イライラしてきた。
ぎょぎょんわあああああああああああああああああああああああああああああああ
診察スタートしてから15分…
彼は泣きどうしで何も進展していない…
その間にも飛び込みでインフルエンザ予防接種をしてくれという人が何人も来て、予約制と知りガッカリして帰って行った。
も~お父さん中断しなよ~人パンパンに並んでんだよう~
ったくううう…
と思った私の頭に昔の記憶が蘇ってきた。
その場に私は居合わせなかったのだが、上の娘が中学か高校の時にここで今と同じ事があったのだ。
娘はイライラした方ではなく…
ぎょわあああああああああああああああああああああああああああああああああ
の方だったのだ…
なんの注射だったのか覚えていないが、注射が嫌いな娘は大暴れしたらしい…
先生と看護婦さんでおさえてもらってなんとかしたようだ…
す、、、すいま、、せん、、、、、
ああ、、、私はこの親子を責める資格なんてない…
でも…なんとかしなきゃ…ほらまた新しい患者さんが…
20分ほどたった時、泣きじゃくる子を抱いたお父さんが出てきた。
どうやら一時休戦のようだ。
よかった…
とりあえず進んだよ…
2番さんは低学年の男の子。この子も予防接種のようだ。
最初は「全然こわくね~し!」と粋がっていたが、あまりのぎょえええにびびったのか固い面持ちで診察室に入っていった…笑
先ほどの男の子は病院の玄関でまだぎょえええええええええええええええええええゆうていました。
低学年の男の子が「へへん!」と得意げに予防接種を終わらせて出てきた時だった。
先ほどのぎょええええ君のオカンがやって来た!
「私は仕事抜けてきてるねんで!!!」とぎょええええ君パパに叫んでいる。
そしてぎょええ君をさっと抱きかかえて看護婦さんに言った。
オカン「おねがいします!」
看護婦さん「行けますか…?」
オカン「行けます!!!!!!!!!」
相変わらず泣いている息子を抱いてオカンは颯爽と診察室へ消えた!
ぎょぎょぎょぎょえええええええええええええええええ
で!で!でぎゃわおうううううううううううううううううううううう!!!!!
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
5分。ものの5分…
ぐったりしたぎょえええ君を抱いたオカンが颯爽と出てきた。。。。
か、、、かっこいい…
思わず拍手をおくりそうになった。。。。。
後のヨレヨレのお父さんとの対比が…
お父さん優しい人なんやろな…
わかる
わかるよ
でもこうゆうときはこうしないといけないんだよ…
やっぱオカンていうものは強い。
2時間近く待ってやっと私の番になった。
「先生、娘が暴れたの思い出しましたわ~迷惑かけました~」と言うと
「あの子は繊細だからね…それよりあなたの旦那さんの方よ。むかし診察時間が終わってから来て玄関で倒れこまれて~あれ一生忘れない!!!!」
と返された…
男って…
なんかすいません。。。。。。